【保存か、抜歯か】破折歯に対してインプラント以外の選択肢「抜歯再植」という治療法(福岡市西区/糸島エリア)|福岡市西区姪浜の歯医者なら池尻歯科医院

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【保存か、抜歯か】破折歯に対してインプラント以外の選択肢「抜歯再植」という治療法(福岡市西区/糸島エリア)

「抜歯してインプラントと言われたけど、本当にそれしかないの?」
そんな不安を抱えて来院される方が少なくありません。

今回は、福岡市西区・糸島市から来院された40代男性の症例をご紹介します。
破折歯に対して“抜歯再植”という選択肢を選んだケースです。

■ ケース概要
患者様:40代 男性
主訴:右下奥歯が割れて噛めない
初診時所見:歯根破折、保存困難と診断され他院で抜歯・インプラントを提案されていた
当院での提案:親知らずの状態が良好だったため、抜歯再植を提案
治療方針:保険診療での抜歯再植、術後の経過次第で将来的に補綴 or インプラントを検討
■ 治療ステップ
【1】術前の状態(破折歯)
歯根の保存は難しい状態

【2】抜歯後の状態
抜歯直後。歯根の先端を整え、感染源を除去します

【3】再植直後
歯を移植、縫合・固定を行った状態

【4】根管治療中(ラバーダム使用)
[ラバーダム根管治療中の写真]
当院では保険診療でもラバーダム防湿を徹底しています。再植歯においても、感染管理を徹底した根管治療を行っています

【5】根管治療終了時のレントゲン
根管充填後の状態。根尖までしっかりと封鎖されていることが確認できます

■ 今後の補綴について
現在、再植後1ヶ月が経過し、歯槽骨との状態も安定してきています。
この患者様は「できるだけ自分の歯を使いたい」という強い希望をお持ちでしたので、清掃性の良いセラミッククラウンによる修復を予定しています(自費診療)。

もちろん、再植歯の長期的な安定性には個人差があるため、今後も定期的な経過観察を行っていきます。
万が一再植がうまくいかなかった場合は、インプラントへ移行することにも同意をいただいています。

■ 抜歯=インプラント、ではありません
破折歯や重度の感染で「抜歯」と診断されても、条件が整えば歯を活かす選択肢も存在します。

✔ 親知らずが残っている
✔ 歯をできるだけ残したい
✔ 経済的な負担を抑えたい

そんな方には、抜歯再植という治療法を一度知っていただきたいと思っています。

■ セカンドオピニオン、随時受付中です
当院では、破折歯や根のトラブルに関してのセカンドオピニオン相談も歓迎しております。
福岡市西区・糸島市エリアで「本当にこの歯、抜くしかないの?」とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

▶ 治療経過は今後も追ってブログでご紹介していきます。
患者様のご理解・ご協力のもと、より多くの方の参考になる情報を発信していければと思います。

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