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コラム
「歯を極力削らない」メリットて?
「できるだけ歯を削らない治療」って最近聞くけど削るのってそんなにデメリットあるの?
歯を削るデメリットは主に3つあります。治療の前に、歯を削るリスクについて知っておきましょう。
●削った歯はもろくなる
歯は、一部を削っただけでも、歯そのものの強度が落ちてしまいます。
強度を失った歯は、噛む時に欠けたり割れたりしやすくなります。過去の調査では、歯の噛み合う断面を一部削っただけでも、20%程度強度が落ちるとの報告があります。
●むし歯になるリスクが高くなる
歯の表面はエナメル質という硬い層によって守られていますが、歯を削ると、その下にあるエナメル質よりも柔らかい層である「象牙質」が露出してきます。
象牙質は、エナメル質よりもむし歯菌の攻撃に弱いため、むし歯が進行しやすくなります。
●知覚過敏が発症しやすくなる
一度削ってしまった歯は再生せず、削った分だけ歯の中心にある神経に近づいてしまいます。
神経が近くなると、冷たい飲み物などがしみる知覚過敏を引き起こすリスクが高くなります。
歯を削らないためには予防が大切
このように、歯を削る治療には多くのデメリットがあります。
そうはいっても、できる限り歯を削らない治療を心がけていても、どうしても削らなければならない場合があります。
その時は、削る範囲を最小限に抑えるよう努めますが、何より歯を削らないためには、歯にトラブルが起こらないよう予防することが大切です。
むし歯が進行している場合などは、どうしても削る範囲が広くなってしまい、歯へのダメージが大きくなるからです。
そしてどうしても削らないといけない場合にはマイクロスコープを利用したダイレクトボンディングを行うことで歯の寿命を伸ばせるように努めます